2010年9月23日木曜日

国立西洋美術館にカポディモンテ美術館展を観に。


9月上旬、上野の国立西洋美術館に、「ナポリ・宮廷と美―カポディモンテ美術館展 ルネサンスからバロックまで」を観にいきました。
一応記憶として残しておきます。

展覧会の紹介文:
「ナポリの丘の上に建つその名もカポディモンテ美術館(カポディモンテとは「山の上」の意)は、イタリアを代表する美術館のひとつとしてその名を知られています。
所蔵品の核となっているのは、16世紀にファルネーゼ家が収集した作品です。当時権勢をふるったファルネーゼ家は、一級の美術品を収集することで家名を高めました。本展の前半は彼らが収集したルネサンスからバロックまでの作品を紹介します。後半は、17世紀のナポリ絵画を紹介します。当時ナポリはバロック美術の中心地のひとつとして、多くの優れた画家たちを輩出しました。これらはナポリを統治したブルボン家が収集したものでした。
展示されるのは80点の絵画・彫刻・工芸・素描です。かつての大貴族の栄華を物語る名品の数々をご鑑賞ください。」

なかなかこじんまりした、落ち着ける雰囲気の展覧会でした。
写真はパルミジャニーノ作アンテア。
しっかりした描写、心に訴えかけるアンテアの表情。いいですねえ。
清楚なようで妖艶なようで、未婚かな娼婦かな?
ちょっと媚びたようでいて、なんだかきつく見据えられたようで、ははは。
理知的な感じで、さて高等教育は受けてるのかな?ないのかな?
実家は貧しそうな気もするなあ。実家に帰ったら幼い兄弟が、姉ちゃ~んと駆け寄ってくる。みたいな。
この絵はカポディモンテのアイドルと呼ばれてるらしい。それあよく分かります。
いまナポリの丘にはアンテアはいらっしゃらないわけで、アンテア目当ての人はそれあ残念だろうなあ。

西洋の絵画は実に訴えかけてくる。かたや日本画はそれらを絵の奥に潜めておきながら、観ようとする人にだけそっと胸奥に忍び込んでくるようなウェットな感じ。
日本の美の素晴らしさは、日本を見るだけでなく外国を見ることで更に感じ入ることができるなあ。それは逆にも言えることだろうなあ。

このカポディモンテ美術館はルネサンスからバロックまでというところがいい。
私は印象派までいくとどうもねえ。
ルノワールはたしかに魅力的ですが。

さて、この国立西洋美術館はなんといっても常設展がすばらしい。
じつはカポディモンテの作品群を見た後、常設展を見ると一段とこの松方コレクションの素晴らしさを感じることができるのです。

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